泉谷顕縦塾長の地頭力コラム
変わる令和時代の小学校受験
2021/10/29 公開
2021/11/09 update
変わる小学校受験
急激な少子化とコロナ禍により、小学校受験の在り方に変化がみられます。
受験希望者が右肩上がりで増加していた時代には、ペーパーテスト重視による落とすための試験が減点主義で実施されていましたが、
昨今では、ペーパーテストを廃止する学校や、行動観察や面接を重視する、子どもの人間性を評価する加点主義の試験に変容してきています。
つまり、従来の丸暗記による知識詰め込み型の学習や、反復・繰り返しによる作業学習など、子どもをお利口な「受験職人」に育てるお受験塾の需要が今までは高かったのですが、
これからの時代には指示待ちではなく、自分で考えて行動できる、地頭の良い子どもが求められています。
特に子どもの独創性や個性を伸ばす幼児からの教育が求められています。
日本の大学受験においても、ペーパー試験による一発勝負ではなく、
普段の取り組みが評価される欧米のバカロレア入試が注目されています。
江戸時代には、三つから九つにかけて、子どもたちは「つ」の付く歳に、寺子屋で「読み、書き、ソロバン」を習っていました。高度経済成長の昭和にはソロバンや公文式が大流行し、平成ではバブリーなお受験ブームが到来しました。
そして、令和の時代には、世界的なコロナウイルスの感染により、今後のAfterコロナやwithコロナの時代にどう立ち向かっていくのか、子どもたちの教育にも大きな変革が求められています。
ICTを活用したオンラインやリモート学習が一気に加速し、公立の小学校でも一人に一台のタブレットやノートパソコンが配られています。「そろばん」から一気にタブレットやノートパソコンなどの「ICT機器」に置き換わりました。このように小学校での教育が一気にパラダイムシフトしたのです。従って、その前段階である幼児教育の変革も急務です。
公文式やソロバン
ここで、保護者からの質問が多い具体的な幼児期の取り組みとして、「公文式やソロバンの活用の是非」について、お答えします。
公文式で小学校3年生までにF(Gからは数学)を終わらせるぐらいの処理能力があれば、公文式で最難関中学を目指す下地をつくることはできますが、4年、5年までかかるようでは、対応できません。「最難関中学の受験算数」と「公文式の算数」では根本的に「質」が異なります。
小学校6年生の時点で、サピックス小学部の最難関「αコース」や浜学園の最難関「Vコース」に在籍しているような子どもたちの「計算力」は驚異的です。公文式やソロバンでは太刀打ちできない創意工夫と異次元の処理能力です。
幼児期に公文式やソロバンで「数」に親しむ程度であれば良いですが、深追いは禁物です。「三つ子の魂百まで」と言われるように、幼児期に身につけた学び方や癖は、一生ついて回ります。
公文式は、学校で習う範囲で、幾何図形を除いた高校数学までを如何に早く終わらせるかという勝負です。ソロバンも単純な計算の暗算力は鍛えられますが、地頭が良くなるわけではありません。現実的に、練習を怠るとすぐに暗算力は低下します。
江戸時代の「和算」の発展は、「そろばん」によるものでした。豊臣秀吉が朝鮮出兵の際に「そろばん」を持ち帰り、平和な江戸時代に「そろばん」の使い方が研究されました。明治時代に開花した「洋算(数学)」は、富国強兵に必要な西洋の科学技術や軍事技術を吸収するために必要でした。
新しい時代に必要な力
これからのアフターコロナの新しい時代には、最新のICT機器を普通に扱え、はじめての出来事に柔軟に対応できる地頭の良さが必要です。
プラチナム学習会では、算数を切り口とした幼児からの「地頭力算数コース」と試行錯誤しGRITを養う小1からの「ロボットプログラミングコース」、集団行動に特化した津田克彦先生(元関西私立小学校連合会会長プロデュース)の「小学校受験対策コース」、オンラインで地方や海外に住む日本の子どもたちにも提供できる「リモートスタディコース」をご用意しています。
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塾長 泉谷顕縦
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