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上席顧問津田克彦先生のブログ

新コラムⅡ 津田克彦の「個人の意見です!」(3)    2025.3.15 「海外引率体験記(第2回)」

上席顧問 津田克彦

上席顧問 津田克彦

2025/03/15 公開

2025/03/19 update



   今、スーパーマーケットの店頭には大きくて育ちの良いイチゴがたくさん並んでいます。小学校入試で「春の果物」の代表がイチゴです。(ちなみに夏はスイカ、秋はカキ、冬はミカンでしょうか)最近は季節を問う問題作りに苦労します。果物や野菜、花などは、生産者の方々の努力(ハウス栽培等)もあって季節感がなくなってきました。とは言うもののやはりイチゴは春の果物の王様だと感じます。私が幼少期に住んでいた西宮市の鳴尾は当時(60年以上前)イチゴの栽培が盛んでした。自宅の前にもイチゴ畑があり、毎朝100円を持って畑に行くとかご一杯にイチゴを分けてもらった記憶があります。昔のイチゴは味が濃かった(酸っぱい)のか我が家では砂糖や練乳、牛乳をかけて、さらに細かく潰して食べていました。イチゴを潰しやすいように裏面がイチゴの形になったスプーンを使っていたことを覚えています。

   「ハワイ訪問②(私のはじめてのハワイ引率)」
 私が初めてハワイ・ホノルルを訪問したのは勤務して間もない昭和50年(23歳)の時でした。今と違って学生が海外旅行や留学する機会も少なく私も初めての海外旅行でした。参加する子どもたちも多くの子どもは初めての海外旅行(保護者の皆さんもまだ海外旅行の経験が少ない方が多かったようです)なので旅行業者からのパスポートの取得やドルへの換金などの説明を緊張して聞いていました。現在と違いクレジットカードがまだあまり普及していなかったためトラベラーズチェックという小切手を持って行きました。当時は円の相場が300円前後だった記憶があるので1万円で30ドル少し(今なら70ドル弱)になります。

  私自身も初めての海外旅行なので何を持っていったら良いのかもわからず大きな旅行用スーツケースに要らないもの(食料品とは日用品など)をたくさん詰め込んで移動が大変でした。(今のスーツケースのようにキャスターが付いてない)子どもたちも大きなスーツケースを持っての移動に四苦八苦していました。空港のターンテーブルから出てくるスーツケースを回収するのは若手教員の仕事でケースの回収が終わったときには腕がパンパンになっていました。(当時は100人以上の児童が参加)
  出発は伊丹空港(関西空港はまだ開港していない)です。私が初めて参加したハワイホノルル訪問は併設中学校も訪問しており総勢200名近い生徒・児童が参加、その上保護者の希望者40名も加えた大団体でした。ハワイへのフライトは日本の夜に発って約6時間、現地には日本時間で夜中の2時ごろ(ハワイは朝の7時ごろ)着くことになります。時差ぼけ防止のために「機内食が終わったらすぐに寝なさい!」と指示は出しますが、私自身もなかなか寝ることができませんでした。ホノルルの到着後はホテルのチェックインの時間までバスで観光するのですが、とにかく「寝てはいけません」と叫び続けました。ホテルにチェックイン(1ルームに子ども2人)したあとがもって大変で部屋に入ってしまうと寝かさない術もなく夕食の時間になってもなかなか集合できませんでした。ハワイ訪問の最初の試練は時差ぼけでした。つぎに苦労したのが気温差です。出発時の日本は3月で暖かくなったとはいえ20度に届かない日もあります。ハワイは30度を超える真夏、子どもたちの行き帰りの服装は制服で出発時は夏の制服の上に冬服のジャケットを羽織らせるなどの工夫をしました。
  米国入国手続きも大変で教員が児童の横について支援することが認められず、何か英語で質問されたら「サイトシーン(site scene)」と答えるように教えて入国審査に向かわせませましたが、相手が子どものことでもあり入国管理官の人は優しく笑顔で対応してくださった(中には日本語で対応してくださる方もおられました)ので安心しました。かえって子どもより大人(先生方)の方がアタフタしたことを覚えています。私も英語がそんなに堪能ではないという不安から異常に緊張して質問されたことが全く頭に入ってこなくて困りました。引率する先生だから当然英語は話せると思っている(もちろん英会話に堪能な先生もいましたが当時の日本の英語教育の問題か会話が苦手な大人も多かった)のでしょう。後から考えたら「子どもたちの訪問の目的や総勢の人数、訪問先(学校)」などを聞かれたのですが、答えられないでいるとジェスチャーで「もういい」みたいなことを言われ「日本に帰ったら英会話をマスターするぞ!」と思ったものです(その瞬間だけ)。 
  (つづく)
  次回はハワイでのエピソードなどをお伝えします。
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上席顧問 津田克彦

上席顧問 津田克彦

元私立小学校校長、元大阪府私立小学校連合会会長。 プラチナム学習会では保護者相談、進学指導、及び、「小学校受験対策集団コース」を担当。元私立小学校校長の長年の経験を活かした、噂に左右されない本質的な指導で万全の準備を進めます。特に小学校入学後に後伸びできる子ども達の指導に努めています。

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